vol.09 山上 渡:魔法の石の物語 〜 南三陸町(宮城県)の小学校にて「Heart on Coin “絆”プロジェクト:絆フェスティバル ひなまつり」〜

2012.03.03

【実施日】
2012年3月3日(土) 13:00〜15:00
【参加者】
南三陸ひなまつり参加者(歌津中学校、名足小学校、伊里前小学校の児童約20名)
【場 所】
宮城県本吉郡南三陸町伊里前小学校体育館
【主 催】
国際協力アカデミーひろしま
【企画・運営】
南三陸ひなまつり:Heart on Coin“絆”プロジェクト、ワークショップ:一時画伯推進委員会
【協 力】
赤い羽共同募金、西宮市教育委員会、ワークショップ:宮城大学、学習院女子大学
【趣 旨】
[石が生まれる ➡ 増殖する ➡ 結びつながってゆく ➡ バラバラになる  ➡ 帰ってゆく]

この<魔法の石の物語>は人生のプロセスをメタファーとしています。 しかし子どもたちに難しいことを説明する必要はありません。 その瞬間はその一つ一つの行為に全力で楽しんで取り込んでくれたらいいと 思います。段ボールや新聞紙をつかって、石をつくります。 そして、自ら選んだ「自分の石にふさわしい色」をぬります。石ができたら、その石で遊ぶ。どうやったら大きなひとつの形になるのか全員で相談しながら、ひとりひとりの石をつみあげます。つみあげた後、みんなで突進! そして自分の石をみつけ、持ち帰ります。

【手 順】
STEP.I  それ(石)が生まれる …… 段ボール、ガムテープ、新聞紙、木工速乾ボンド、絵の具を使い、こどもたちにそれぞれの自分らしい石を作ってもらう。

STEP.2  それ(石)が増殖する …… アーティストの山上が先導をしながら出来上がったその石たちをどんなふうに結びつけるかを考え話し合う。(絵の具の乾き待ちがてら。)

STEP.3  それ(石)が結びつながってゆく …… こどもたちとみんなでそれを積み重ねて一つの大きな形にします。(みんなで工夫しながら)

STEP.4  それ(石)がバラバラになる …… 段ボールでできた大きな固まりは軽いのでみんなでそれに突進します。一つ一つを破壊しない程度に固まりを崩すといった感じで。)

STEP.5 それ(石)が帰ってゆく …… そのバラバラになった石たちの中から自分の石を探し出し、参加した子供たちに持ち帰ってもらいます。

【担当アーティスト】
山上 渡(やまかみ わたる)
1981年、高知市に生まれ、長野市にて育つ。18歳の時に沖縄、タイ、インドを放浪。以後、シャーマニズムに興味を抱きペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンなどの各地を放浪、独自に研究を重ねながら、「すべては結び、つながっている」をコンセプトに作品を発表する。
2009年、岡本太郎現代芸術賞、特別賞を受賞。
現在、長野県大町市を拠点に活動している。

【REPORT】vol.09 山上 渡:魔法の石の物語 〜 南三陸町(宮城県)の小学校にて「Heart on Coin “絆”プロジェクト:絆フェスティバル ひなまつり」 〜

2012.05.23

Heart on Coin“絆”プロジェクトによる「南三陸・絆フェスティバルひなまつり」で開催したもう一つのワークショップは山上 渡(やまかみ わたる)さんによる「魔法の石の物語」。

山上さんには昨年7月のシノノメスタイルで「魔法の杖の物語」というワークショップをお願いしたのも記憶にあたらしい。

今回はどんな魔法が登場するのでしょうか!?

 

人生のプロセスをメタファーとしているというこのワークショップですが

参加した子どもたちには思いのまま楽しんでもらって、

わずかでも何か感じてもらえたらという山上さんの想いが込められています。

 

まずは「石が生まれる」

段ボールをでどんな石を作ろうかな。

ぐちゃぐちゃにしてみたり、被ってみたり(笑)。

 

全身で固い段ボールに立ち向かい、

ガムテープで石の形に固めていきます。

石らしくなってきた!

のりで新聞紙をペタペタ貼っていきます。

もうこの頃にはみんな夢中で取り組んでいます。

手や足がのりでべたべたになってもおかまいなし!

のりが乾くのを待ってから、

自分の石にふさわしい色」を選んで塗ります。

思い思いに、いくつもの色を混ぜたり、重ねてみたり。

このときも、多くのお友達が色をつくったり色をのせたりすることに夢中で、手足や洋服の汚れなんか気にせず、生き生きと刷毛や筆を手にしていました。

 

最終的には、ごつごつした雰囲気のある石や、キラキラ輝くような石、ポップな色あいの石、

キュートなドット柄や、とてもシックで繊細なグラデーションが描かれた石など、お友達の数だけいろんな種類の石が現れました。

 

石にのせた色が乾くのを待つ間、「石が増殖する」ってどんな事だろうって語ったり。

どうやって「石が結びつながっていく」んだろうって考えながら、みんなで石を積み重ねていく。

石は色んな大きさや形が違っていて、なかなかうまく積み上がらない。

でも、みんなで工夫して支え合って、積み上げていく。そっと、そおーっと。

重ねよう」というみんなの思いと力を合わせて。

出来た!一緒に積んだみんなでポーズ!

クライマックスは「石がバラバラになる」。

みんなで石に突進!

そして、自分の石を見つけて「石はみんなのもとに帰っていく」のです。

 

事前準備、現地とのやりとり、全てを担って下さった関西学院大学 Heart on Coin”絆”プロジェクトのみなさまのご協力がなければ、実現出来ませんでした。

主催の国際協力アカデミーひろしまのみなさまにも御礼申し上げます。

 

感謝の気持ちは、ご協力頂いたみなさま全てへ。

 

—会場を提供して下さった南三陸伊里前小学校のみなさま

—イベントをご支援頂いた赤い羽根協力募金と西宮教育委員会

—ワークショップはもちろん、準備・買い出し・運転など「仲間」として動いてくれた

担当アーティストの山上くん

—スタッフとして現地入りしてくれた一時画伯スタッフのさくらさん、潤子さん、はなちゃん

—いつもお手伝いありがとうございます宮城大学のART STANDARD.のみなさん

—宮城大学からは竹内 泰先生や岩城くんを始めたくさんご参加頂きました

—桜ライン311プロジェクトから清水敏男先生率いる学習院女子大学のみなさんにも

当日お手伝い頂きました

—画材を安くご提供頂いたターナー色彩株式会社さま

—倉庫のご提供をはじめ、いつも多方面のご協力をいただいている醍醐ビル株式会社さま

 

本当にご協力ありがとうございました!!

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